光がなくても効く?無光触媒とは何か、光触媒との違いと確認ポイント
光触媒は光が当たらないと働きません。そこで「暗い場所でも効く」とうたうのが「無光触媒」と呼ばれる製品です。名前は似ていますが、光触媒とは別の考え方の製品なので、性能の確かめ方も変わります。
無光触媒とは
「無光触媒」は、光を当てなくても抗菌・消臭などの効果を発揮するとうたうコーティング剤の呼び名です。リン酸チタニアなどを主成分とする製品が多く、「空気中の水分と作用する」「暗い場所でも24時間働く」といった説明がされています。
ただし、「無光触媒」は学術的に定まった分類名ではなく、製品を説明するための呼び方として使われています。仕組みの説明はメーカーによって異なり、性能も製品ごとに確かめる必要があります。
光触媒との違い
| 光触媒 | 無光触媒(とうたう製品) | |
|---|---|---|
| 働く条件 | 光が当たっているとき | 光がなくても働くとされる |
| 主な成分 | 酸化チタン、可視光応答型の改良品、酸化タングステンなど | リン酸チタニアなど(製品により異なる) |
| 性能の試験規格 | 光を当てる前提のJIS(R 1702、R 1752など) | 光を当てない抗菌試験(JIS Z 2801など)で示されることが多い |
| 業界団体の認証 | 光触媒工業会のPIAJマーク | 光触媒工業会の認証とは別 |
「光がなくても効く」をどう確かめるか
暗い場所での効果をうたう製品を選ぶときは、次の点を確認しましょう。
- どの試験方法で確かめたか(例:JIS Z 2801、ISO 22196など、抗菌加工製品の試験方法)
- 試験は光を遮った条件で行われたか
- 何時間後の結果で、どの菌・ウイルスで試験したか
- 第三者の試験機関で行ったか
- 消臭効果の場合、どのニオイ成分で、どんな条件で試験したか
「24時間効く」「どこでも効く」という説明だけで、試験の条件が示されていない場合は、性能を判断する材料が不足しています。
光触媒でも暗い場所で抗菌性を示す製品がある
光触媒の中にも、銅や銀などのそれ自体に抗菌性のある成分を組み合わせた製品があります。こうした製品は、光が当たっているときは光触媒として分解し、暗い場所でも金属成分の働きで一定の抗菌性を示すと説明されています。この場合も、暗所での性能は製品ごとの試験データで確認が必要です。可視光で働く光触媒の種類は可視光応答型光触媒とはで解説しています。
使う場所の光で選ぶ
| 場所 | 光の条件 | 考え方 |
|---|---|---|
| 窓際の壁、照明の近く | 日中は明るい | 室内向けの光触媒が働きやすい |
| トイレ・洗面所 | 照明をつけている時間だけ明るい | 光触媒は照明点灯時のみ。暗所データのある製品も選択肢 |
| 収納の中、靴箱、家具の裏 | ほぼ暗い | 光触媒は期待しにくい。暗所での試験データがある製品を検討 |
| 夜間の居室・入院室 | 消灯時間が長い | 換気や脱臭機と組み合わせる |
どんな製品を選ぶにしても、ニオイの発生源を取り除き、換気をするという基本の対策は変わりません。
よくある質問
光触媒コーティングは光がなくても効果がありますか?
光触媒の分解作用は光が当たっているときに起きるため、暗い場所ではほとんど働きません。ただし、銅や銀などの抗菌性のある成分を含む製品では、その成分自体の働きで暗い場所でも一定の抗菌性を示すものがあります。暗所での性能は製品ごとの試験データで確認してください。
無光触媒と光触媒はどちらがいいですか?
どちらが優れているかは、使う場所と確認できる試験データ次第です。日当たりのよい場所なら光触媒、収納の中や夜間に使う場所なら暗所での性能データがある製品、というように、使う場所の光の条件で選ぶのが現実的です。
無光触媒にJIS規格はありますか?
光触媒の性能試験のJIS規格は、光を当てることを前提にしています。光を当てない条件の抗菌性能は、抗菌加工製品の一般的な試験方法であるJIS Z 2801(ISO 22196)などで評価されることが多いため、どの試験方法で確かめたかを確認するとよいでしょう。